• これから株を始める人
  • 証券会社の口座開設はしたけどまだ何も投資していない人
  • 株を始めたいけどまとまった資金がない。でも将来の資産構築のために今から株の勉強をしておきたい。

という人にとっては、ミニ株や単元未満株なら少ない資金で投資できるので、気軽に始めることが出来ます。

投資の機会を逃さないために!

2016年は任天堂の株価が大きく上昇しました。上昇前にこういった銘柄に投資できると大きな利益を得ることができますよね。

しかし、任天堂の株価は上昇前で17,000円ぐらいでした。しかも単元株数は100株です。

ということは、任天堂の株は100株未満は買えないので、17,000円×100株で170万円です。

任天堂の株を買おうと思ったら、最低でも170万円必要だということになります。

これでは、これから株を始める人や資金が少ない人にとっては、投資したくても投資できないですよね。

しかし、「ミニ株」や「単元未満株」であれば100株未満でも購入することが出来ます。

この記事では、「ミニ株」「単元未満株」について詳しく解説したいと思います。

ミニ株とは?ミニ株は通常の10分の1の株数で買える

株式市場で株を買うには「単元株数」と言って、株を売買する際の売買単位が決められています。

※「単元株数」は、「単元」「単元株」「単元株式」とも呼ばれています。

単元株数が100株の銘柄であれば、100株を1単位として取引するため100株未満は買えません。単元株数が1000株の銘柄であれば1000株未満は買えません。通常、単元株数が100株か1000株の銘柄が多いです。

だから、株を売買する時は、単元株数が100株の銘柄であれば100株単位で買ったり売ったりすることになります。なので、150株という株数では買えません。

例えば、トヨタ自動車の株を買おうと思った場合、トヨタ自動車は単元株数が100株なので、最低でも100株からしか買うことが出来ません。

トヨタ自動車の株を50買おうと思っても買えないんですね。

トヨタ自動車の株に投資するには最低いくら必要?

トヨタ自動車の株価は現在6,700円ぐらいです。(2017年1月26日現在)

ということは、6700円×100株=670,000円ということになります。

なので、トヨタ自動車の株を買おうと思ったら、最低67万円が必要だということになります。

資金が豊富にある人であれば、100株、1000株、1万株と投資することが出来ますが、これから株を始める人で豊富な資金がない場合は、トヨタ株を買いたくても買うことが出来ませんよね。

ミニ株なら単元株数の10分の1から投資することが出来る!

ただ、67万円以下の資金でもトヨタ自動車の株を買うことが方法があります。

それが「ミニ株」や「単元未満株」と言われるものです。

このミニ株であれば、単元株数100株の銘柄でも10株から取引することができます。単元株数1000株の銘柄であれば100株から取引することができます。

トヨタの場合、通常は67万円の資金がないと買えないけど、ミニ株であれば10株から買うことが出来るので67,000円で買うことが出来ます。

単元未満株とは?単元未満株なら1株から買える!

「ミニ株は単元株数の10分の1の株数から買える」ということを先ほど説明しましたが、「単元未満株」なら1株から購入できます。

たとえば先ほどのトヨタ自動車の例だと、株価が6,700円なら6,700円で購入することができます。5株だと33,500円で買えるということです。

このように、単元未満株だと多くの資金がなくても取引することが出来ますね。

単元未満株が購入できるネット証券会社一覧

単元未満株を買うことができる主な証券会社は下記になります。

  • SBI証券
  • マネックス証券
  • カブドットコム証券

また、単元未満株は証券会社によっても呼び方が違います。

SBI証券の場合は、「S株」

マネックス証券は、「ワン株」

カブドットコム証券は、「プチ株」

という呼び方です。ようは各証券会社のサービス名です。

ミニ株、単元未満株の取引手数料を把握しておくこと!

ただし、株を売買するには取引手数料がかかります。そのため少ない株数を売買すると、株価に占める取引手数料の割合が大きくなります。

例えばマネックス証券の場合、単元未満株(ワン株)の取引手数料は約定代金の0.5%です。

トヨタ株を1株だけ買った場合だと手数料は、6700円×0.5%=33.5円です。ですが、最低手数料が48円(税抜)なので、48円の取引手数料がかかることになります。

ということは、トヨタ株を1株だけ買うには、6,748円が必要になります。

一方、単元未満株ではなく100株買ったときのマネックス証券の手数料は1,000円(税抜)です。(50万円超 100万円以下で成行注文の場合)

なので、トヨタ株を100株買うには、671,000円必要になります。

この671,000円を100株で割ると6,710円になので、1株あたり6,710円で購入したことになります。

ということは、単元未満株で1株買ったときは6,748円かかるけど、100株買った場合1株当たり6,710円で買えることになります。

単元未満株で1株買った場合は、株価が6,700円の時に買った株が、6,748円を超えないとプラスにならないけど、100株買った場合は6,710円を超えたらプラスになります。(ただし、売るときにも手数料がかかります)

買った時点で手数料が高い分だけ不利だということですね。

たとえば、こういう人はいないと思いますが、株価300円の株を1株だけ購入した場合、348円必要だということです。そうすると348円を超えないとプラスにはならないということです。

でも、初めて株を買う人にとっては、リスクが少ないので試しに買ってみるのもいいかと思います。

単元未満株の取引手数料一覧です。

証券会社 取引手数料
SBI証券(S株) 約定代金×0.5% ※最低手数料50円(税抜)
マネックス証券(ワン株) 約定代金×0.5% ※最低手数料48円(税抜)
カブドットコム証券(プチ株) 約定代金2万円まで100円、以降約定代金1万円増加までごとに67円加算(税抜)

1万円以下の単元未満株投資であれば、マネックス証券が取引手数料が一番安いということになりますね。

単元未満株の取引手数料の計算方法

SBI証券の場合で取引手数料を計算してみます。

株価5,000円の株を1株購入した場合

5,000円×0.5%=25円

ただし、最低手数料が50円なので、取引手数料は50円(税抜)になります。

次に、株価5000円の株を10株購入した場合を計算してみます。

5,000円×10株=50,000円

50,000円×0.5%=250円

5万円購入した場合の取引手数料は250円(税抜)になります。

ですので、1万円以下なら一律50円(税抜)ということになりますね。

単元未満株は「配当」を受け取ることができるのか?

通常、配当を出している会社の株を購入した場合、権利確定日に株を保有している場合は、保有株数に応じて配当をもらうことができます。

ただ、「単元未満株の場合は配当をもらえるのか?」ということが気になる人もいると思います。

結論は、「単元未満株の場合も配当金を受け取ることができる」ということです。

例えば、配当金10円の株を50株持っていたとすると、10円×50株=500円

この場合、500円の配当金を受け取ることができます。

単元未満株は「株式分割」も対象となる

株式分割とは、1株を分割することです。株式分割をする主な理由は「流動性を高めるため」です。たとえば株価1万円で単元株数100株の銘柄だと、100万円の資金がないと買えません。

そのため、「この株買いたいけど、100万円の資金がないから買えないなぁ」という人もいます。

そこで、株式分割を行い株が二分の一に分割されると、50万円で買えることになります。これにより「100万円では買えないけど、50万円なら買える」という人がいれば、その株を買う人が多くなるということですよね。

株式分割が行われると、保有株数が増える!

例えば、1株1,000円の株が「1→2」に株式分割が行われると、1,000円÷2で1株500円になります。

ということは、その株を100株持っていたとすると、保有株は200株になります。

これは単元未満株でも場合も同じで、単元未満株を10株持っていたとすると、二分の一に分割されれば、保有株は20株になるということです。

※単元未満株主には議決権がないため、株主総会に出席することはできません。

ミニ株や単元未満株でも「株主優待」をもらえるの?もらえないの?

ミニ株や単元未満株でも株主優待がもらえる場合があります。

株主優待を受けるには、その企業が設定している株数以上の株を保有していれば株主優待をもらうことができます。100株以上で株主優待がもらえる企業が多いようです。

ですが、単元株数に満たない株数でも株主優待をもらえる企業もあります。これを「端株優待」いいます。

端株優待は、「全株主に株主優待を発行する」タイプと、「単元株数に満たなくても企業が設定した株数を保有していればもらえる」タイプがあります。

「全株主に株主優待を発行する」タイプの銘柄であれば、1株保有してるだけで株主優待を受けることができます。

「単元株数に満たなくても企業が設定した株数を保有していればもらえる」タイプは、企業が設定した株数を保有していれば単元株数以下でも優待がもらえます。

単元未満株の買い方。SBI証券でS株を購入する方法

SBI証券で単元未満株を買う方法を画像付きで説明します。※SBI証券の場合は、単元未満株のことをS株といいます。

今回購入した銘柄は、株価1,000円弱で単元株数1000株なので、普通に買うと100万円近くします。ですが、単元未満株であれば1株から購入できるので、100株とか500株とかも購入することが出来ます。

今回はパソコンから単元未満株を買い注文してみますので、SBI証券のホームページにログインします。

まず、右上の「取引」というタブをクリックして、「国内株式」クリックします。

 

次に、「単元未満株」をクリックします。

SBI証券 S株を買う方法

 

「現物買」にチェックを入れ、銘柄コードを入力し、「株価表示」をクリックします。

購入する株数を入力し、取引パスワードを入力して、「注文確認画面へ」をクリックします。

※S株は成行注文しかできません。詳しくは後で説明します。

単元未満株(S株)注文画面

内容を確認して「注文発注」をクリックします。

これで、S株の買い注文を出すことができました。

S株の注文を確認する方法

注文を確認するには、「注文照会」をクリックします。

SBI証券 S株注文確認画面

 

注文一覧が表示されますので、ここで確認できます。

単元未満株を注文するときの注意点

単元未満株は指値注文ができません。なので「成行」で買うことになります。

ただ、通常の成行注文とは違い、約定できる金額がわかりません。

通常、株を買うときは「板」を見て注文を出すことができます。そのため、例えば板に950円の売り板が入っていた場合、成り行き注文を出せば950円で買うことができます。

しかし、単元未満株(S株)の場合、成行注文を出したとしてもすぐには約定されません。

SBI証券の単元未満株(S株)の取引時間は下記のようになっています。

東証銘柄を買付・売却する場合

  • 0:00~10:30までの注文は「当日の後場始値」で約定されます。
  • 15:30~21:30までの注文は「翌営業日の前場始値」で約定されます。
  • 21:30~24:00までの注文は「翌営業日の後場始値」で約定されます。

このように、注文後すぐに約定されるわけではありませんので、成行買い注文した時の株価が950円だったとしても、約定されたときは980円になっているかもしれません。

ですので、取引できるチャンスは1日2回ということになります。なので、S株でデイトレをすることはできませんね。

ミニ株、単元未満株のまとめ

ミニ株や単元未満株であれば少ない資金で気軽に投資することができるので、初めて株取引をする人にはリスクが少なくていいと思います。

また、任天堂のように100万円を超えるような資金がないと投資できない銘柄も買うことができます。ですので、「この銘柄を買いたいけど、資金がないから買えない・・・」といったように、上昇している株を指をくわえて眺めることしかできなかった銘柄も、単元未満株なら買うことが出来ますね。

ただ、銘柄によっては株主優待を受けることができない場合もあるので、購入前に確認することをお勧めします。

これから株式投資を始める人で、100株や1000株をいきなり買うことに抵抗がある人は、まずはミニ株や単元未満株から始めてみてはどうでしょうか?